宮島細工（ロクロ細工・宮島彫り・宮島杓子）[経済産業大臣指定伝統的工芸品]宮島細工協同組合

「宮島細工」の起源は、鎌倉時代、厳島神社の再建に携わった宮大工の技術に由来します。その後、嘉永年間にもたらされた「ロクロ技術」・「彫刻技術」によって、その技は芸術の域まで高められ、「宮島細工」は、昭和57年に伝統的工芸品に認定されました。

ロクロ細工

木本来の持ち味を生かした宮島の「ロクロ細工」は、丸盆・菓子器・茶托・棗（なつめ）などの実用品を中心に広範に渡って作られています。木目の美しさを生かした木地作りにおいて日本一と称され、使うほどにその渋みが増してゆきます。

宮島彫り

江戸時代の終わり頃、甲州（現 山梨県）出身の彫刻師 波木井昇斎によって、木彫り彫刻の技術が宮島に伝えられました。
「宮島彫り」の主な技法は、花鳥などを立体的に刻む「浮き彫り」と、木地面より下に大鳥居などを彫り込む「しずめ彫り」などがあり、これらの技法は年月を経るにつれてその風格が滲み出るのが特徴です。

宮島杓子

寛政の頃、宮島に移り住んだ修業僧 誓真（せいしん）が、町の特産品として杓子の制作方法を伝えたことが宮島杓子の起源とされています。材料の選び方・技法の巧妙さ・形の優雅さに加え、臭気がなく米粒が付きにくいところが「宮島杓子」の大きな特徴です。