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ひろしまギャラリー

戸河内挽物・戸河内刳物[広島県指定伝統的工芸品]工房しんたく・(有)安芸の木杓子 横畠工芸

製造/出展 工房しんたく・(有)安芸の木杓子 横畠工芸
所在地 山県郡安芸太田町大字戸河内306-4・山県郡安芸太田町吉和郷335
TEL (0826)28-2109 / (0826)28-2063
代表者 新宅 智也
業務内容 (工房しんたく)
国産の原木を自然乾燥させながら木工轆轤で木地を挽き、純粋な国産漆だけを使用して漆器を制作しています。

((有)安芸の木杓子 横畠工芸)
戸河内刳物の製造・販売

戸河内挽物

明治33年、島根県から戸河内町(現 山県郡安芸太田町)に移住してきた石田富次が「木地作り(木地師)」と「漆塗り(塗師)」の技術を伝えたことが起源とされています。ロクロで木材を回し刃物で削り出す「戸河内挽物」は、仕上げに漆を塗ることもあります。刃物の切れ味で木目の美しさが決まるため、木地に合う刃物を自分で作るのも特徴の一つで、『「鍛治」ができないと「木地師」はできない』と言われるほどです。
当時は「木地師」と「塗師」は分業で漆器を生産していましたが、現在では製材から塗りまでのすべての工程を一人で行っています。生産しているのが一社のみとなった現在でも、昔ながらの技術を守り、新しい製品作りにも前向きに取り組んでいます。

●木地作り
【1】粗削り、【2】自然乾燥、【3】ゆがみを挽き除く「中ぐり」、【4】仕上げ
※ゆがみがなくなるまで「乾燥」と「中ぐり」を繰り返します。


1年以上の自然乾燥

●漆塗り
木地作りで仕上がった白木製品を「漆器」に仕上げることも。漆塗りにおいては、海外産漆よりも漆の層を薄く仕上げることができる国産漆で製造することにこだわっています。


国産漆での漆塗り

戸河内刳物


宮島細工の職人、藤屋大助が江戸時代後期に創始したと伝えられており、大正時代初期に福田李吉が宮島から材料の供給地である戸河内町(現 山県郡安芸太田町)に移住し、その技術を伝えました。
「戸河内刳物」は、全ての工程で「やすり/サンドペーパー」を使わず、刃物のみで仕上げまでを行います。ティースプーンのように小さいものや、窪みの大きいお玉など、作るモノの形に合わせて専用の道具を作ります。道具の種類が豊富なことも、「戸河内刳物」の特徴です。


「壁に掛けられたたくさんの専用工具(写真左)」と、刳り貫き用に先の曲げられた「やりがんな(写真右)」

浮上お玉(ふじょうおたま)

汁物に使うと底から浮き上がることから縁起物とされ、「浮上お玉」と呼ばれています。「浮上お玉」は、薪割りのようにしてワリナタで切り取る「割木木工(わりきもっこう)」を始めとした全16工程からなり、12種類の道具を使って制作されています。


■第9工程「中の仕上げ」
「やりがんな」による、お玉の窪み制作。やすりを使わないため、逆目が出ないように注意して仕上げます。

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